店舗付き住宅の防犯を考える。事務所荒らしの手口と対策。

事務所荒らし
会社や組合などの事務所に侵入し、金品などを狙うことを事務所荒らしといいます。
事務所を狙う目的は、現金や切手、印紙、金庫、OA機器などです。
現金や切手などの金品は、大抵は事務所の金庫に保管されますね。
金庫を盗むなど出来るはずがないと思われがちですが、事務所荒らしは複数犯で、また台車などをもち込んで犯行が行われるケースが多いのです。
金庫にもいろいろありますが、比較的安価で手に入る小型の金庫は、持ち出しが容易だし、破壊などにも弱いので、こじ開けや破られるなどで中身が奪われてしまうことがあります。
破壊に強く、何百キロという重さのある金庫は、持ち出しも破壊も困難なために安心が出来るでしょう。
しかし、それでも重さ100キロ以上ある金庫をそのまま持ち出されるという被害も出ています。
金庫内には、現金などのほかに、手形や株券、有価証券や契約書、機密書類など大切なものがたくさん保管されていますから、それらも同時に被害をうけることになりますから、その被害は甚大なものになるでしょう。
また、パソコン・ノートパソコンなどのOA機器の盗難も、複数犯で台車などを使えば可能な犯罪です。
このようなものが盗まれてしまったり、破壊されたりしてしまうと、中に入っている大切なデータが紛失されたり、個人情報の漏洩になり、多額の賠償金を請求されたりという、被害も出てくるでしょう。
また、パソコン内に入っているデータを元に企業を恐喝するという犯罪の例もあります。
事務所荒らし-狙われやすい点-
空き巣は、事務所を狙う前に下見を行います。
そして、狙いを定めるのです。
狙いを定めるポイントとしては、いろいろな点が挙げられます。
これらを参考にして防犯対策に努めてください。
見通しが悪かったり、人目につきにくい場所にある事務所
窓を割ったり、出入口を破壊して侵入する場合、音がでるので、あまり見られない場所、人通りのない場所が狙われます。
オフィス街などは、夜間や休日、人通りがなくなるので狙われやすい場所となるでしょう。
照明設備がなかったり、暗がりに出入口や窓がある事務所
夜間、休日を狙って侵入を試みるので、そのタイミングに暗くなる事務所を狙うでしょう。
オフィス街は、人通りがなくなるうえに、暗がりになるので狙われやすくなります。
侵入するための道具が置いてある事務所
窓ガラスを割ったり、出入口の鍵をはかいする道具が事務所まわりに置いてあれば、泥棒にとっては好都合です。
また、朝早く出勤したり、休日に出勤したりする従業員が自由に出入りできるようにと、鍵を出入口付近に隠してある事務所がありますが、泥棒にとっては、その鍵を見つけることが容易で、侵入しやすい事務所となってしまいます。
金目のものがたくさん置いてある事務所
現金や郵便切手、商品券などが多く置いてある事務所は、多少苦労しても侵入する価値があると思い、狙われやすくなります。
それらは、金庫に入れていても金庫ごと盗まれるケースも多いのです。
また、OA機器などを狙いそれらを売って換金したり、中のデータを売りさばいたりされることもあります。
雑居ビルや自社ビルなど
人の出入りが自由に出来るので、堂々と侵入ができるし、業務終了後は人がいなくて発見されにくいのです。
また、侵入してしまえば、複数の事務所を一度に狙うことができて効率がいいのです。
事務所荒らし-対策-
巧妙な手口で、また大胆な手口で犯罪を行います。
もしも被害に遭えば、甚大な損失が出ることがよそうされますので、しっかりと防犯対策を考える必要があります。
・警備会社と契約した警備用機械を取り付けたり、警備員を巡回させる。
・扉や窓には侵入検知センサーを設置し、休日や夜間に侵入者がいた場合、自動で通報されるようにしておく。
・出入口や窓には、補助錠やセンサーアラーム、またドアの隙間には保護プレートを取り付けるなどの対策をする。
・ガラス部分は防犯ガラスにしたり、飛散防止フィルムを貼る。
・入り口付近、エレベーターホール、金庫のある場所には監視カメラを設置する。
・出入口は、オートロックを設置したり、入退出管理システムなどを設置し人の出入りをかんりする。
・屋上は立ち入り禁止として、非常階段は非常時以外は電気錠で施錠しておく。
・各部屋。各事務所の入り口にも施錠を徹底する。
・テナントが変わったり、中古テナントに入居したり、退職者が出た場合は、鍵を交換するなどの対策をする。
・屋外の敷地はセンサーライトなどで照明をつけておく。
・各パソコンには、ID・パスワードを設定してアクセス権限を限定する。
・金庫は破壊に強いものにしておく。
・金庫は床に固定したり、車止めをつけるなどして金庫を動かなくさせる。
・金庫内に振動や傾きを探知する警報装置を設置する。